オーラルフレイル|摂食・嚥下障害
目次
オーラルフレイル
老化に伴う様々な口腔の状態(歯の数の減少、口内の衛生状態の悪化、口の機能の低下)の変化に、口腔健康への関心の低下、心身の予備能力の低下も重なり食べる機能障害になります。
オーラルフレイルの始まりは食事時のむせこみが増えること、硬い食品が噛めなくなること、滑舌が悪くなることなどが挙げられますが、この状態を放置すると嚥下障害を引き起こすことが考えられます。
オーラルフレイルの始まりは食事時のむせこみが増えること、硬い食品が噛めなくなること、滑舌が悪くなることなどが挙げられますが、この状態を放置すると嚥下障害を引き起こすことが考えられます。
口腔機能低下症
「口腔機能低下」とは、加齢により口腔内の「感覚」「咀嚼」「嚥下」「唾液分泌」等の機能が少しずつ低下してくる症状です。
口腔機能低下症の割合は40代で4割、50代で5割、60代で6割、70代で8割の方々が該当します。
チェック項目(1つでも心当たりがあれば検査を受けてください)
☑ 硬いものが食べにくくなった
☑ 汁物を飲むとき、ときどきむせるようになった
☑ 口の中が乾くようになった
☑ 薬が飲みにくくなった
☑ 滑舌が悪くなった
☑ 食事をするのに時間がかかるようになった
☑ 食べこぼしをするようになった
☑ 食後に口の中に食べ物が残るようになった
☑ 汁物を飲むとき、ときどきむせるようになった
☑ 口の中が乾くようになった
☑ 薬が飲みにくくなった
☑ 滑舌が悪くなった
☑ 食事をするのに時間がかかるようになった
☑ 食べこぼしをするようになった
☑ 食後に口の中に食べ物が残るようになった
口腔機能低下症検査
- 口腔衛生状態不良(口腔不潔)
- 口腔乾燥
- 咬合力低下
- 舌口唇運動機能低下
- 低舌圧
- 咀嚼機能低下
- 嚥下機能低下の7項目の検査を行い、3項目以上が該当するものを口腔機能低下症と診断します。
該当した項目に対する対応について
医科のかかりつけ医をもち、お薬の副作用にも気を付けましょう。
栄養バランスの良い食事、適度な運動を心がけましょう
積極的な社会参加を心がけましょう
心身ともに健やかな生活習慣を心がけ、週に1度は外出しましょう
該当した各項目の対処法
- 口腔衛生状態不良→歯磨きは1日2回以上、舌清掃、ぶくぶくうがい、義歯の汚れをしっかり取る
- 口腔乾燥→口をよく動かし、水分摂取、うがいをしましょう。
唾液腺マッサージを1日3回行いましょう - 咬合力低下→義歯、う蝕、歯周病などの歯科治療を受け、かみ合わせをきちんと治しましょう
- 舌口唇運動機能低下→早口言葉や滑舌の練習で、舌や唇をすばやく、大きくうごかしましょう。
積極的に家族やお友達とおしゃべりをしましょう。
唇や頬の力を鍛える器具や笛(吹き戻し笛など)などを使用しましょう。 - 低舌圧→舌を口の中ではじいて、¨ポンッ¨と音を鳴らしましょう。
舌の筋肉を鍛える顔の体操をしましょう。
舌の筋肉を鍛える器具を使用しましょう。 - 咀嚼機能低下→義歯、う蝕、歯周病などの歯科治療を受け、咀嚼機能を改善しましょう。
咀嚼訓練や1口に20~30回かむなどの食べ方指導を受けましょう。
食事形態の指導を受けましょう。 - 嚥下機能低下→飲み込みの検査をうけましょう。
飲み込みの力を鍛えましょう。
呼吸の力を鍛えましょう。
摂食・嚥下障害 口腔リハビリ
摂食・嚥下障害とは食べること、飲み込むことに何らかの障害がある状態です。
病気という認識が低いようです。
症状としては、
・食事時間、食べ方が変化してきた。
・食事の好みが変わってきた。
・食中、食後にむせる
・咳がでる。
・のどに違和感、食べ物がのどにつかえている。
・声の質がかわる
・食欲が低下
・痩せてきた(体重減少)
・食事の好みが変わってきた。
・食中、食後にむせる
・咳がでる。
・のどに違和感、食べ物がのどにつかえている。
・声の質がかわる
・食欲が低下
・痩せてきた(体重減少)
1項目でも該当すれば摂食・嚥下障害の可能性があります。
摂食嚥下は、食べ物を認識してから、口から胃の中へ送り込む、一連の動作のことです。
それらの一連の動作を5段階に分けて考えます。
先行期:目で見て食べ物の大きさ、かたさを認識する
準備期:その食べ物を口から入れ、咀嚼する
口腔期:口唇、舌、頬を使い、食べ物を口の奥からのどへ送る
咽頭期:脳にある嚥下中枢からの指令で、食べ物を食道へ送る
食道期:食べ物を胃へ送り込む
準備期:その食べ物を口から入れ、咀嚼する
口腔期:口唇、舌、頬を使い、食べ物を口の奥からのどへ送る
咽頭期:脳にある嚥下中枢からの指令で、食べ物を食道へ送る
食道期:食べ物を胃へ送り込む
歯科のかかわりは準備期、口腔期での障害を改善します。
- 体幹保持
まず姿勢を整えます。からだの傾きによって嚥下障害が増悪します。 - 保湿
口が乾いていると、むしば、歯周病、感染しやすくなります。 - 自己唾液
サラサラの唾液によって消化促進、抗菌作用、粘膜の保護、発音、嚥下を 補助する。
出たばかりの唾液は無菌で、唾液を飲みこむことにより咽頭部を清掃します。 - 協調運動
食事をするということは、前歯で物を切断し、舌で奥歯に運び、口輪筋と頬筋の働きと上下の歯で咀嚼します。
各々が協調して運動することが必要です。 - 咳反射、自己喀出
誤嚥しても自分で吐き出せる力が必要です。
高齢化により診療所に通院される健常な方でも、ブラッシングだけでは対応できない口腔の問題がたくさんあります。